ソウ

生きる事を問う異常犯罪者による密室系パニックサスペンスな...ストーリー。

勢いで持っていく感じのストーリー展開。で、クライマックスではちょっと自分の足まで痛々しくなる感じ。マジでーっ、やめてーっ、みたいな。だけど見終わっていろいろと考えてみると、ありえない設定だなあってのが見えてくるので、ちょっと興ざめな部分もあり...みたいな。それに被害者達のバックグラウンドが(ほとんど)描かれないので、見ていて不条理な気持ちになったりするのですけど、勢いが大事な映画だと思うので、まあオッケー、みたいな。
ちなみに、なんで奥さんはアダムの事を知っていたのでしょうか...?

アンダーワールド

世紀を超えて続いている吸血鬼と狼男の抗争、そしてその真実...なストーリー。

クリアな感じのゴスな世界観。 途中まで感情移入できそうなドラマもないままタンタンと進んでいくので、少し寂しい感じもするのですけど、後半からの狼男の真実が明かされていく展開がわりと好きな感じかも。そんでも非純血種の吸血鬼は弱すぎるなあ。もうちょっと強くないと、狼男達の下克上感が伝わらないような。
吸血鬼や狼男とかの怪物達に思い入れがありすぎると、なんだかな...かもしれません。

ファインディング・ニモ

子供の成長と、父親の子離れをかわいくも美しいCGで描いたアニメーション...なストーリー。

序盤の展開は臆病で過保護な父親...な演出なんだけど、この場合お父さんが圧倒的に正しいような気がする。いくらなんでも子供(ニモ)のやんちゃな冒険心の引き換えに、高い確率で「死」が待っている危険な世界に出て行くのをよしとするわけにはいかないと思う。メインターゲットである子供にも、きっとそのことは伝わるのではないのかなあ。

食べたり食べられたりする生き物全てに同様な人格をあたえてドラマをつくると、どうしてもダークな部分が出てきてしまうけど、この映画はムリヤリその部分に目をつぶっているので、なんだか腑に落ちなく感じるのは大人の目線だからなのかしらん。

ゴッド・ディーバ

ニコポル1・2をもとにしてエンキ・ビラル自らが監督した超未来(?)SF...なストーリー。

コミックと同じ展開なのかな...と思って予備知識なしで観たのですけど、ぜんぜん別物なストーリーですな。荒廃した未来の多重都市という、どっちかというとありがちな世界観なんですけど、超ゴイスにビジュアライズしてて、もとのコミックの雰囲気ありまくりです。しか〜し、肝心のストーリーは無説明でどんどん進んでいくので、正直退屈...かも。

シュレック2

緑色の怪物シュレックとフィオナ姫の新婚生活をめぐるドタバタと、いろんなパロディ満載…な物語。

オープニングの二人のアツアツぶりからして微妙な苦笑感を感じさせる気持ち悪さだけど、それが実にいい感じ。前作と違ってとくにドンデン返しがあるわけでもないけど、いいテンポでアベコベ+パロディなおとぎ話を絡めさせていて、素直に楽しめるなあ。ボウイのCHANGESなんかも流れてきます。まさに主題の半分くらいはそこなんでしょうけど。
毒リンゴバーで、王様が客で来ていた年増なカエルに話しかけられたんだけど、そのセリフがエンディングでつながったのが、思い返すとなんだかとても楽しい。

ヴィレッジ

19世紀を思わせる、のどかで美しい村が隠していた秘密...なM・シャマラン作品。

最後のカラクリや細かい辻褄が合わない...なんて部分は結局の所どうでもいい感じで、それよりも原始共産主義(?)的な生活が現代にあったとして、それがいかに矛盾や欺瞞をかかえてしまうのかという描写が、いろいろと考えさせられるなあ。それでも美しく騙されて、美しく生活できるのなら、それはそれで幸せなのかも。

コミュニティじゃなくて個人の問題としてふと考えてみれば、傷つきたくないから世の中と断絶するってことは、いわゆるヒキコモリみたいな状態なわけで、ようするに祖父の遺産による不労所得で生活してる感じかしら。そう思うとやっぱりうらやましい...なんちって。

日本のこれから 〜戦後60年 じっくり話そう アジアの中の日本〜

奥さんの実家でなんとなく全部見てしまったのですけど、せっかくの団らんで見るような番組ではなかったのかも。ははは。
とにかく桜井女史のかっこよさが際立っていたけど、後半はちょっと空気読めてなかったかしらん。
それぞれの話題のとっかかりの為に携帯からのインターネットアンケートをしても、意味がない気がするなあ。アンケートの対象も結果も、ぜったい偏りがありすぎると思うし。番組参加者の意見もいろいろあるっぽいようで、実は予定調和のような(ようするに仲良くしましょうみたいな…)感じ。まあ当然か。
教科書の近現代史の問題で、町村外相が『教える教師の思想性にかたよりがある場合が多いので、江戸時代でなんとなく終わらせて、近現代史にはあまり触れないように(指導)しているのが事実です。』みたいな感じの発言していて、あまりに直球なもの言いにちょっとビックリしつつも感動を憶えてみたり。

BIOHAZARD2 バリュープラス

チラっと中古屋に見に行ったら1,000円(探せばもっと安いがあるのでしょうけど)で売っていたので、つい買ってしまったドリキャスバイオ2。
表編はなんだこんなもんか…みたいな感じで進めていたのですけど、裏編でタイラントが出てきて、スゲーびっくり。つか面白い。裏編の驚かせようっていうノリが、実にイイっす。ロケランで最後のタイラントを倒した後に待ち伏せしていたゾンビにもやられてしまったし、列車で脱出したあとにもキモイ怪物がでてくるし…。いやあ買ってよかったかも。

ps. 中古屋さんにもだんだんとドリキャスのソフトがなくなってきてますなあ。

朝生 #214

「9・11」後のアメリカ単独行動主義を討論…のはずが、いつのまにやら、日本の外交問題についてのごまかしやレトリックに関する問題を、どのように国民に周知していくべきか?またはそれが必要なのか?みたいな展開で、それはそれで面白いのですけど、テレビでおなじみ大野氏(中東調査会上席研究員)なんかはほとんど発言の機会がなくて、ちょっと置いてけぼりな感じだったかも。
なかなか議論に参加できずにいた香山リカ氏が言った、『自分を含めた理想主義的一般民衆を納得させるような説明を政府はしてほしい』という趣旨の発言は、最近の朝生のキーワードのような気もしてますけど、そういう事を思っている人って、実はそんなにいないんじゃないかなあって感じがしないでもないというか…。やっぱりなんとくいい感じ(?)のウソを求めているんじゃないのかなあ、みんな。
田中氏が言っていた、自由民主主義ばかりには未来がない…みたいな発言は、あの番組の中では異質な感じもしたので、もうちょっと掘り下げて聞いてみたかったかも。
なんにしても最近のオールスター総出演+わりと落ち着いた感じ雰囲気だったので、見やすくてよかったけど、盛り上がりもなかったなあ。

刑事ジョン・ブック / 目撃者

汚職刑事による殺人事件を目撃したアーミッシュの少年を保護するために、禁欲的なアーミッシュの暮らしになじんでいく刑事のストーリー。

BSで放映していたのでつい見てしまいましたけど、なんか邦題で損しているような感じがするくらい、叙情的でステキな映画ですな。ストーリー的には陳腐と言ってもいいぐらいだし、サスペンスも恋愛成分もアッサリですけど、アーミッシュでの淡々とした暮らしぶりに馴染んでいくハリソンフォードや、映像の美しさが素晴らしいです。ラストで、VWタイプ3に乗って都会の暮らしに戻っていくシーンなど、すんばらしいフレーミングでありました。
なにげに悪役がダニーグローバーなのも、なんだか面白かったかも。